ケン坊は
今ならまだ間に合うかもしれないが
次に映像に映ったり、数値に出たり、
医者に何か言われるような事があれば
戻ってはこられない方向に
向かっているであろう事が推測できる。

 

しかし、これも
本人に、その気がないのであれば
致し方のないこと。

 

身体の方向性は
数値やレントゲンや医者に言われないと
分からないという事ではなく
前兆は必ずと言っていいほど出ているもの。

それに気付くか、

または聞く耳を持つのか、

それも本人次第ということになる。

 

父が寝たきりになる以前、
父の些細な初動の異常をいち早く感じたのは
6人家族の中で、たまに実家に出入りする
自分であった事を思い出す。

当時、一緒に住んで母や兄は
父の異常に全く気がついておらず、
私が「親父おかしいから、よく観察しておいた方がイイ!」
と言っても聞く耳を持たず
「そんな事ねーだろ!」と否定していた。

親父本人も同じく
聞く耳を持たず否定していた。

そうしたら案の定、
父がまだ意思疎通ができて
一見、まだ普通に見える状態のときに
家族の前で「頭がおかしいんだよ!」
と泣き崩れた事があった。

その後、2年足らずのうちに
寝たきりになった。

あっ!という間だった。

身内とて聞く耳を持たなければ
手の施しようがない。

いち早く対処できていれば、
回避することができないにしろ、
症状を遅らせる事はできたかもしれない。

 

悔やんだところで仕方がない。

身体は本人の問題だ。

ケン坊もどうなることやら…

心配だが、言ってもやらないのであれば
行くところまで行ってもらう他ない。

割り切らなければ
やってられない。

これも人と違う感性を持った
ヒーラーの宿命なのかもしれない。

 

 

 

つづく…