つづき…

歴史的、考古学的に
日本列島での刃物を研磨する
技術を紐解くと、

約3万年前の旧石器時代の
磨製(磨かれた)石斧に遡ります。

練馬区の栗原遺跡では
3万2千年前の世界最古といわれる
磨製石斧が出土しています。

この他、国内の数か所で
旧石器時代の磨製石斧が
出土していますが、

日本国外の世界では
磨製石斧は新石器時代
(日本の縄文・弥生時代に相当、
今から1万年前から3千年前)に現れ、
旧石器時代には
打製(磨かれていない)石斧が
世界的に一般的だったようです。

この優れた日本人の研磨技術は、
縄文時代に硬度7の糸魚川(新潟)
の翡翠が磨かれて加工し
(ちなみにダイアモンド硬度10)、
神秘性すら醸し出す玉(ぎょく)や装飾品として
日本全国の縄文人を魅了したのです。

このように日本の先人達は、
考古学の物証からも
世界には類を見ない
優れた技術に伴い、
創意工夫ができる
「考える力」を持ち合わせていた
民族であることがわかるのです。

そして、侍、武士、戦の時代には、
服装は着物(和服)を用いて、
腹帯で身体の中心に力を集め、
たすき掛けで肩甲骨を寄せて胸郭を開き、
頭に鉢巻を締めて、
身体の中心に力を集めると
集中力、士気が高まる術を
日本人は知っていました。

恐らく、
世界には類を見ない
身体を方向付ける
様相だと考えられます。

つづく…