先日、日本人初WBA世界ミドル級チャンピオンに返り咲いた
村田諒太がMr.サンデーの司会 宮根のインタビューに答えた。

彼は、ロンドンオリンピックで金メダルを取り
プロに転向して王座まで登り詰めた。

去年、王座から陥落したが、
ミドル級で、
見事、返り咲いたのは、日本人初だ!(と思う)

このミドル級は、ボクシングで最も層が厚い階級で、
世界と比較すると小柄な日本人には適さない階級でもある。

彼は、父の影響から哲学書や心理学の本を読み、
自分の心と対話するため大舞台でも慌てることは無いという。

王座から陥落した際、
引退を家族から勧められたが、
息子からの、
「もう一回負けたらやめていいよ!」
の言葉で引退を思い留まった。

それから、
息子に見せる、父としての生き様が再燃する。

(以下、試合後インタビューから抜粋)

「結局、息子に示したいのは
勝った負けたじゃない。
自分がどれだけ内面と向き合って、
自分自身成長できたかっていうところが
大事になってくると思う。

世にいう『成功』というものを
彼に求めているわけでは全くない。
たぶん、世のお父さんはみんなそう思っている。

息子に成功してほしいとか、
社会的な地位を持ってほしいとか
思う人は中々いないと思うんですよ。

 息子が棺桶に入る時に
『俺の人生楽しかった。幸せだった。生き切ったよ』
って言えるような人生を送ってほしい。

だからそのためには、
まずは自分自身が生き切ること。
そこにフォーカスを当てたい」

 ベルトを失って数週間、
家族と過ごす温かい時間の中で芽生えた

「明日死ぬとして、あの試合でいいのか。
それは嫌だ。あのボクシングで終わりたくない」
という後悔。

数十年先、
その感情を抱えたまま人生を
終える姿は見せられない。

そして、再起を決断してからおよそ8か月。
敵を倒すため、やり残しを作らぬため、
「今」を全身全霊で駆け抜けた結果が王座奪還。

以後、宮根のインタビューで、

村田
「子育てなんか、親が子供に教えてもらう事じゃないですか!」

(→身体と同じですね。医者が教えてくれるのでは無い。身体が教えてくれる。)

そして、前回までの戦い方と
今回の戦い方では全然違う事を指摘され、

「自分のマイナスが分かればプラスも分かる!」

と、答えた。

(→ここでも書きましたが、弱みを知ることが強味になる。
これは「身体」と全く同じですね)

今回の村田選手は、

「真剣に生きる事」と「内面と向き合う事」を
今回の試合で息子に見せるため、
短期間でファイトスタイルを変えてまで
全身全霊で挑んだ結果の勝利と言える。

これは、
身体との向き合い方と
全く同じですね。

後悔しないために、
他人である医者任せにせず、
「自分でできる事は自分でやる」
これ、大事になってきます。

しかし、知らないとできません。
(著書参照)

当たり前ですが、
真剣な生き様は、身体との向き合い方に精通しますね。

追伸

王座奪還後のリング上で、
インタビューされる村田選手の
後ろに立つラウンドガールも涙を流していました。

これは、初めてだと思います。
タイトルマッチのボクシングでは、
珍しい光景です。

それだけ、村田選手の試合は
感動させる目に見えない何かが
あったのでしょうね。

正に、「見えない力」だと思います。

素晴らしいですね。