守秘義務がありますので、本来は、詳細は記さないのですが、
今回は、ご本人様に了承済みである事を最初にお知らせしておきます。

往診の際の移動は、
バイクの方が時間がよめるため、
移動手段は、もっぱらバイクを使用している。

バイクの手入れは欠かせませんので、
ちょっとした不具合を感じると、
行きつけの信用できるメカニックがいる
バイクショップに行くのですが…

この日もバイクの調子を見てもらうため、
家から目と鼻の先にある
バイクショップに向かったのだ。

私の担当である、40代男性のメカニック。
彼とは、信頼関係がある。(ここ大事!)

彼「右手の人差し指と中指の痺れが全然治らなくて…
何か?悪くなっているみたいなんですけど…
医者に行ってレントゲン撮ったんですが、
異常がないみたいで…」

私「脳は?診てみらったのか?」

彼「何でですか?痛いの腕なんですけど…」

私「学習能力が無いからだよ!頭スッカスカじゃねーのか?
何回医者行ってんだよ?
そんなの医者に行ったって治る訳ねーだろ。
治せる医者がいたらノーベル賞もんだぞ!
ドライバー貸せ‼︎俺が頭診てやる!」

彼「えっ‼︎」

私「油も脳に垂らして欲しいのか?」

彼「いえいえ‼︎十分、足りています!」

私「エアは?足りてんのか?」

彼「エアも十分です」

私「どんな脳してんだ…オマエ?」

【誤解がありませんように、信頼関係がある上での会話で御座います】

彼は、私が身体に詳しいことを知っている。
本も読んでいるし、身体に向き合う真剣さもみて伺える。
(ここ大事!)

自分の身体に向き合う気がない人間に
手を施すほど無駄な事はない。

施される側が、会った「ついで」のレベルの心構えで、
何故、施す側はそれ以上の真剣さで診なければならないのか?

施す側にしてみれば、
「ついで」のレベルで診てもらう身体なら
壊されても文句は言えない筈である。
そんな事は、考えれば誰にでも分かる事で、当然の事だ!

真剣に生きていない、チコちゃんに叱責されるような
「ボーっ」と生きている人間に限って
「ついで」を無意識に持ち出す。

こういう人間は、「本当の真剣」を知らないと言える。

「タダほど高いものは無い」とはこの事だ。
(実は、もっと奥深い意味があります。正負の法則。
ネット上にある、正負の法則の解説は殆ど的外れ)

しかし、メカニックの彼は違った…

彼は、以前、本社のメカニックで
頑張っていた頃、同じ症状を訴えていた。

その時は、
蒸しタオル(著書参照)を教えたのだが、
効果があまり見受けられない様子。
腕を触ると、腕の使い過ぎである事がよくわかる。

仕事柄、工具を使うので、腕に負担がかかるのは
仕方がないと言えば、それまでだが…

それから、数ヶ月後、
再び、本社の工場で働く彼の元を訪れた際、
腕を触ると、使いすぎだった筈の腕が、
今度は弛緩していたのだ。

私「気を付けないと、箸も持てなくなるぞ!」

彼に、警告を促した。

青ざめる彼!

メカニックが、箸も持てないとなると、
死活問題である。

それから、彼は転勤して
家の近くのショップに赴任してきたのだ。

つづく…