今回の主役は、88歳の現役最高齢の大道芸人である。
津軽三味線の音に合わせて創作ダンスを踊る大道芸。

高齢のせいか、背中もかなり丸く、
腰にはコルセットを、
3年前から、パーキンソン病が加わり、
手足も腫れて、痺れている。

最近は、物忘れも酷くなって、何処に何を置いたのかも
記憶に無い。

食事後に、そのままの姿勢で
意識が無くなるように寝ている事さえ
自分では分からない時があるほど。

腰には注射を打ち、
歩くのもやっと、時には自分で座ることもままならいから、
そのまま倒れ込んでしまう事も。

それでも、大道芸に対する情熱は枯れる事は無い。
ここが情念の男なのであろう。

そんな身体でも
観客の前で、三味線の音楽が流れると、
大道芸人魂というのか、
考えられないほど身体が動くようになる。
この現実は、医学や科学などでは説明できるものではない。

こんな身体で、パフォーマンスの完成度が高い踊りなど見せられる訳もなく、
また観客もそんな踊りなど全く求めていない。

今できる、動かない身体でも無心で懸命に踊る姿が
見ている人の心の中の忘れかけていた何かをつき動かすのだ。

入れ歯もガタガタ、
下を向いたまま顔を上げる事ができないほど背中が丸いから、
ヨダレは垂れっぱなし。

そんな状態で踊りながらも、
見ている観客の中には涙を流す人が大勢いる。

強い信念を持った88歳の老人が踊る、見えない魂が、
踊りを通して人を感動させているのだ。

この大道芸を観に来ている人は、
見ている現実とは違う、
見えない何かを感じて、
感動している。

人間は、沢山の見えないものに囲まれて
また、その影響を受けて生きているのだ。

この目に見えない大事なものは、
目先の時代や風潮に左右されるものではない事は確かである。

皆さんの身の周りには、
強い信念を持てる何かは?ありますか?
強い信念を持って何か?表現できるものはありますか?

一点の曇りも無い信念が
奇跡を起こしてくれるのです。

「信念」あるとイイですねー

無い人はこれから見つけられるとイイですねー