「さまよえる霊との対話」より抜粋です。

スピリット
「ステッドさんの姿がはっきり見えます。
あの方とはタイタニック号で知り合ったのですが、
お話を聞いていて、私には用のない人だなぁ
と思っておりました。
年齢もかなりいっておられたようでしたので、
霊的なことを趣味でやっておられる
くらいに考えたのです。人間、歳をとると、
1つや2つの趣味を持つものですからね。

私には、そんなことに
興味を持っている余裕はなかったのです。
お金と、お付き合いのことしか
関心がありませんでした。
貧しい階級の人に会う機会がありませんでしたし、
会う気にもなりませんでした。
今はすっかり考え方が変わりました。
ところが、こちらはお金に用のない世界です。

母が私を待ってくれています。
一緒に行きたいと思います。
何年も会っていないものですから、
うれしいです。母は言っています、
これまでの私は、気の狂った人間みたいに、
全く言うことを聞かないで、
手の打ちようがなかったのだそうです」

博士「お名前を伺いたいのですが」

スピリット
「ジョン・J・Aと申します。
皆さん方とのご縁を嬉しく思います。
お心遣いに深く感謝いたします。
今やっと、これまで思いもよらなかったものが
見えるようになり、聞こえるようになり、
そして理解できるようになりました。
母たちが迎えにやってきました。
あのきれいな門を通り抜ければ、
きっと私にとっての天国へ行けるのでしょう。
改めて、皆さんにお礼を申し上げます。
いつの日か、もう一度戻ってこれることを
期待しております。さようなら」

 

このジョン・J・Aはその後、
急速に霊的感覚が目覚め、
それからわずか2週間後に、
地上時代の上流階級の知人を
(自分がされたように)
案内してきているのです。

同じように、
ルシタニア号という豪華船とともに海に沈んだまま、
自分と同じようにさまよっていたスピリットを、
今度は自分が救う側になって
ウイックランド博士のところに
再び出現するのです。

ルシタニア号は、英国の客船で、
1915年に大西洋においてドイツの
潜水艦によって撃沈され、
乗客に米国人が多かったことから、
米国が第一次大戦に参戦する要因の1つとなった船です。

 

 

つづく…

 

 

 

追伸

ジョン・J・Aが、
ルシタニア号で溺死した後
さまよう上流階級の友人を救う
会話のやりとりは、
ここでは扱いません。

興味のある方は、
「さまよえる霊との対話」
を参照下さい。

面白いですよ〜