つづき…

ブルーアイランドからの抜粋です。

『事故は、
時間はほんの数分間の出来事でした。

あっという間に
大変な数(1500余名)の乗客が
海に投げ出されて溺死し、
波間に漂っておりました。

が、その死体から抜け出た霊が
次々と宙空へと引き上げられていったのです。

生きているのです。

中にはすこぶる元気なのもいました。

死んだことに気づきながらも、
貴重品が惜しくて手に取ろうとするのに、
どうしてもつかめなくて
癇癪(かんしゃく)を起こしている
者もいました。

地上で大切にしていたものを
失いたくなくて必死になっているのでした。

もちろん、
タイタニック号が
氷山と激突した時のシーンは
あまりいいものではありませんでしたが、

否応なしに
肉体から救い出されて
戸惑う霊たちの気の毒なシーンは、
その比ではありませんでした。

胸が締め付けられる思いのする、
見るに忍びない光景でした。

その霊たちがすべて
救出されて1つの場所に集められ、
用意万端が整ったところで、

新しい土地(ブルーアイランド)
へ向けてその場全体が動きだしたのです。』

 

 

 

 

つづく…