2021年9月

遺影カメラマンのところに1本のTELが入る。

出張撮影の依頼である。

4年前の2017年に肺腺癌で余命宣告を受けた
当時、68歳女性の娘(長女)からの依頼であった。

娘(長女)宅に向かう。

長女宅に入り奥に通されると、
そこには、余命(6〜9ヶ月)宣告を受けたはずの
あの女性が元気に出迎えてくれたのだ。

68歳女性の遺影撮影の際
薔薇の前に立つお婆ちゃんの脇で
シャボン玉を吹いてくれた
孫娘は小学3年生になっていた。

4年が経過する間に
孫(男の子)がもう一人
増えていました。

聞くと
余名半年と宣告された肺癌は、
奇跡的に治療がうまくいったそうです。

72歳になった女性
「生き延びました(笑)
癌は、レントゲンには見えなくなりました。
最初の分子標的薬でほとんど見えなくなって
直ぐに胸水も消えたんです。
ですから、それから4年間(癌は)見当たらないんです。
ですが、先生(医師)は『治りました』
とは絶対に言わなくて…」

という。

本人曰く、癌治療に前向きになれたのは
あの写真(遺影)のおかげだという。

72歳女性
「凄く嬉しかったんですよ。
あの(遺影)写真が、あんないい感じで残せるってことが…
腫瘍マーカーとかレントゲンとか
そればかりを見つめていたら一応観念はしたんですけど、
出来上がってきた(遺影)写真を見たら
まだ生きられそうな気がしましたよね(笑)
(写真を見て)この人、まだ死なないわよね!って
自分で自分を客観視できたんでしょうかね?
遺影を撮りに行って元気になるお話(笑)」

と、笑いながら話す。

(→この段階では、本人も、何で?
奇跡が起きているのか?
全くわかっていない様子)

この時は、
コロナで会えなかった家族が
久しぶりに集まるから
家族写真を撮ろうということになり
遺影カメラマンに再び依頼したという。

最後に

遺影カメラマン
「あの(遺影)写真で本当に元気を頂いたんです!
って言われたわけ。この元気な顔でいよう、
元気になればいい顔になるって、
自分で自分の写真を見て勇気をもらえた訳じゃない、
とりあえず1枚、写真撮ることって大事だよね。
心も身体も元気なときに1枚撮っておく。
ひょっとしたら、1番元気になる方法は、
サプリとかなんか飲むよりも、その写真を
見る方が元気になるかもしれない。
写真ってスゴイ!そういう力があるだって思った(笑)」

と、いう。

(→真髄まではもう少し!って感じですかね)

今回のノンフィクションは
遺影を撮って元気になるお話だったのですが、

みなさんは?
「遺影撮影で元気になる話!」で終わって、
納得できますか?

そんなんで、
元気になるなら
みんな遺影写真を撮って
元気になりますよね?

だが、元気にはならない人もいる訳です。

私は、「遺影を撮って元気になる」話
だけで終わるのは、全く納得がいきません。

なので、

ここからは、私なりの
今回の「遺影を撮って元気になる!」話の
違った観点から見た解説をしたいと思います。

 

 

 

 

つづく…