感染症学会が10/12に発表した
「COVID-19検査法および結果の考え方」では、
感染者408人のデータに基づくと、
発症直後のCt値の平均は20前後
と低い値で陽性になっていますが(つまりウィルス量が多い)、
発症後ウィルス量が減少していくに従い、Ct値も徐々に高くなり、
発症9日目にはCt値の平均は約30.1と上昇、
Ct値はウィルス量と相関していることが明らかにされています。
また、ウィルスが培養されて陽性になるのは、発症8日目まで。
さらに、抗体値は発症5日目から上昇し、
発症8日目には約80%の人が抗体陽性となり、
その後はウィルスの分離はみられなくなると報告されています。
では、COVID-19感染が陽性となるCt値は
どこに設定されているのか?というと、
実は国際的な標準値はなく、
国の指針も明確にはないようです(https://www.nikkei.com/article/DGXMZO65910480W0A101C2CE0000/)。
ですから、国によって基準値が異なると、
日本より基準が低い国でPCR検査陰性だった人が、
来日して検査したら陽性だったということも起こりえます。
日本の国立感染症研究所のマニュアルでは、
Ct値が40以内で陽性と定めているとのことなので、
国内ではこれが基準と思われますが、
台湾では35未満、
中国では37~40で再検査を推奨
となっているそうです。
米国でも40前後を陽性としているようですが、
適正値は30-35くらいではとの批判意見も出ています。
最近聞いた日本の感染症専門医の講演でも、
34くらいが目安ではとの意見がありました。
つづく…