動物病院は、診療時間外だったが、
小島よしおモードで、
病院に凸入!

すると、思いのほか、快くスタッフが出迎えてくれた。


「(ん?怪しい!時間外だっていうのに、このスタッフの優しい対応??
ヤケに丁寧だ!良く職質を受ける私の容姿をみての対応か?)」

そんな獣並みに警戒する私の態度とは裏腹に、
丁寧に対応してくれて、
事情を話すと担当した院長を速やかに呼び出してくれたのだ。

院長「かなり脱水症状が酷く衰弱しています」

私「(それじゃー水をガブ飲みする訳だー)」

院長
「風邪もだいぶ酷いのと、猫特有の腎臓の数値が良くないので、
点滴しています。先ほど、ご飯も食べたので良くなると思いますが、
歯も無いからかなり高齢で、人間に対しても攻撃性も無いので
人慣れしているから…
もしかしたら、飼い猫で、最期(死にそう)だから
捨てられちゃったのかな?って感じなんですが…
どの位、お世話されていたんですか?」


「イヤイヤ…私も通りすがりで、さっき初めて会って…
私も地元で微力ながら猫のボランティア活動してまして、
放っておけなくて…」

院長「!!そーなんですか!!」


「ん?(出たなっ!人は見かけによらない!と口には出さないが、
言ったも同然のような、分かりやすいリアクション!)」

私「(お主、できるなっ!)」

続けて、

院長
「西村さんにはお伝えしたのですが、
今回点滴で良くなって、また路上に戻しても野垂れ死ぬか、
同じ事の繰り返しになってしまう…と、伝えたところ、
最期だからうちで看取ってあげたいと言っていました。
その方向で考えている様子でした…」

私「本当ですか?!」

久し振りに魂を揺さぶられた瞬間だった。

治療費を尋ねたところ、

院長「血液検査もして、西村さんが全部支払っていきました」


「そうなんですか…
あのー元気になるまで少し時間もかかるかもしれないし、
これを足しにして下さい。それで、余ったら、
最期を看取る足しにしてもらうように、
西村さんに渡して頂く事は可能ですか?」

と、封筒を差し出し、お願いしたところ、
院長は、笑顔で快諾してくれた。

飲み屋で1円でもボラれると、腹立つが、
この様な事態の出費には、何故か躊躇しない。

最後にゲージの中で点滴を受ける
老猫の顔をみて、病院をあとにしたのだ。

帰りの車中、西村さんに連絡を取り、
院長とのやり取りをお伝えし、
猫の最期を見届けてもらう事に、
丁寧にお礼を伝えながら、
お願いするような形で電話を切った。

小さな命を見守る優しい人達に出会えて
本当に心温まる心境に浸かりながら
優しい気持ちで運転していると、

ザザッ!と
電動自転車が脇から飛び出してきた!

よく見ると、イヤホンしていやがる!

直ぐさま、「成敗モード」に
シフトチェンジした事は言うまでも無い。

折角の心温まる境遇に水を差すヤツ!って
何処にでも居ますね!

それでも、この日は
心穏やかな1日でした。

これも、猫(=^x^=)のお陰ですね。

全てに感謝です。

 

 

 

おわり