女性には、遺影を撮るにあたって願いがあった。

それは、家に咲く薔薇の前で
遺影写真を撮ることである。

この薔薇は、
27年前に父が買ってきてくれたもので、

父が亡くなってからも
一年一年大切に育ててきたという。

その薔薇が満開になった時に
(薔薇と)一緒に(遺影写真を)
撮りたいとカメラマンに頼んだのだ。

女性
「自分が毎年大事に育てて27年間
一緒に(薔薇と父の思いと)生きてきたので
(ここで撮った)写真で元気だったときを
家族に思い出してほしいです」

 

撮影当日、

天候にも恵まれ、
薔薇も咲き誇っているが
5月とはいえ暑いためか?
女性の体調がイマイチ。

その分、笑顔もイマイチ。

カメラマンが機転を利かせて
孫を登場させる。

そうすると、
女性の笑顔にみるみる変化が現れ
自然と笑顔が溢れる。

続いて、シャボン玉を孫と娘に吹かせる。

撮影は、5月の暑い中だったが、
身体に負担をかけることなく
短時間で終了。

後日、写真が送られてきて

そこには、
孫と娘が吹くシャボン玉をみて微笑む女性、
その後ろには、お父さんの満開の薔薇が…

家族の愛に囲まれて
家族に話しかけるような
優しい笑顔の一枚に仕上がっていました。

 

 

つづく…