幾度も登場している
野良のコタちゃんです。

日没を迎えたくらいの時間帯に
いつもご飯をあげに行くのだが、

この日は、野暮用が重なり、
いつもの時間よりも
少々遅くなってしまった。

餌場に行くと
コタの姿が見当たらない。

いつもなら、
たくさん人が行き来してても
間違いなく私を認識して見つけ出す。

見つけ出すと、直様、
lock-on状態で
駆け寄ってくる。

ですが、この日は、
遅れたせいで、
気配すら感じない。

コタの実際の縄張りは
餌場の隣のブロックのようで、
私が遅れたことで
自分の縄張りに戻ったのでは?と勘ぐり
目星を付けて探しに行く。

隣のブロックまで歩きながら、
周囲の人間には、
不審がられないように、
コタに合図を送り続ける。

動物は、習慣付けると
直ぐに暗記する。

非常に賢い。

習性を利用することで、
猫嫌いの人間とも
いい距離間を保つことができる。

それが、分からないのは
猿以下の人間で、
食物連鎖の頂点には立っていない証。

 

コタが近くにいれば、
こちらの合図に
必ず返事が返ってくる。

この時も、直ぐ、
返ってきた!

鳴き声がする方に迎えに行く。

野良は警戒心が強いので
毎日、餌を与えている私でさえも、
餌場とは違う場所で遭遇すると
用心して近くには寄ってこない。

一定の距離を保っている。

流石、生粋の野良。

聞いたことある合図だが、
いつもの人か?本人か?どうか?
確認しているようにも思える。

 

 

つづく…