つづき

 

うつ伏せになった背中を診ると、

右側は、上から5枚目のところと
左側は、上から6枚目のところが
すこぶる硬直していた。

先ずは左側を捉えながら、


「これ、これ、分かりますか?」
「ここで受けていますね!」
「これ、どうですか?」

女性「息が詰まるような感じで痛いです」

と、苦しそうに答える。

私「(ビンゴ!)」

急所をつかまえられると、
呼吸もしづらくなり、
声も出しづらくなり、
平静を装う事ができなくなるのです。

つまり、急所を捉える事は
呼吸を捉えるのと同じなのです。

同じようにして、呼吸を読んで、
右側の6枚目も捉える。

女性の呼吸が自然と止まる。

捉えている手を緩めて
大きな呼吸を誘導し
閊えを変化させる。

そして、間髪入れずに
腰を捉えて「活」を入れて
再び大きな呼吸を誘導する。

私「上を向いて下さい」

最初に確認した、
上腹部の左右を確認してみる。

上腹部の左側を触って

私「これ、どうですか?」

女性「あれ?痛くないです」

次に、右側の上腹部を触って

私「これ、どうですか?」

女性「痛くないです」

私「変化しましたね?」

女性「ハイ!」

念の為、
肺を上げる体操をしていると
やっているそばから

女性「アレ?首が、動くようになってきた!」

私「良かったですねー」

 

 

 

つづく…