つづき…

鼻の奥に
頭の奥に
今までに感じたことのない
異常感を感じはじめた夜、
就寝前のシャワーに向かう。

頭部に湯を浴びせただけでも
過敏な状態で違和感満載だ。

それでも、
シャンプーをする。

シャンプーは、
天然素材由来の
地球にも環境にも身体にも
優しいものではなく、

石油から作られた
地球にも環境にも身体にも悪い
バリバリの化学薬品素材から作られた
毒毒しいシャンプーである。

ただし、香りは凄くイイ。

もちろん、
人工で作られた香りである。

そんな人造シャンプーを手に取り
いつも通りに頭を洗う。

鼻の奥で蠢く何かの異常感が
毒々しい人造シャンプーの
いい香りを妨げる。

香りを感じさせない。

やはり、違和感満載だ!

次いで、

いつも感じる人工的な香りを
感じさせない感覚が
平衡感覚にも錯覚を与える。

シャワー時に、
目を閉じているから
三半規管にも異常をきたす。

「(倒れるか?)」

「(ヤバイ!ヤバイ!)」

「(全裸だし…)」

何故か?救急隊に発見された時の
『全裸で発見!』というフレーズが
脳裏をよぎる。

このフレーズが、
違った意味での緊張感を奮い立たせ
自意識を覚醒させる。

 

「踏ん張った!」

 

 

つづく…