つづき

もう一人、
遺影カメラマンが
印象に残る方がいる。

54歳男性で、この方も
遺影カメラマンに
感謝をしている。

2020年10月

1枚の高齢の女性の写真を手にしながら

男性
「これがちょうど母が撮っていた写真です。
気に入った服だったみたいで…」

手にしていた写真は、
家に飾られていた、
3年前に89歳で亡くなった
母の遺影であった。

母は、80歳の時に
遺影カメラマンに撮ってもらい、
その1枚が、今は遺影となって
息子の家に飾られているのだ。

54歳男性(息子)
「まだ元気なうちに撮れたのが1番
表情もそうだし、心も落ち着いているときだし、
毎朝、写真(母の遺影)を見ますけど、
何か語りかけてくれているような、
まぁ…居なくなっても挨拶できるような
感じの写真ではありますよね」

そんな、息子(54歳)が、
1ヶ月前に、遺影カメラマンに
自分の遺影を撮ってもらったという。

この男性(54歳)
大手企業の部長で
二人の子供は、
まだ、大学生。

何故、54歳男性は
母親の遺影を撮ってくれた
カメラマンに、今度は、
自分の遺影写真を
撮ってもらおうと思ったのか?

54歳男性
「先月、病気が発覚して、
来月、もう間もなく、
手術をしないといけない。
自分の写真が1枚くらいあっても
いいかなぁ?と思ったのがひとつです」

という。

 

 

 

 

つづく…