60代女性。

主訴が、歩くと右膝が痛いです。

 

言われた通り、
右膝をみてみると
明らかな異常が見当たらない。

実は、膝に異常はないだろうと思っても
クライアントの意見に迎合して
膝を触ることに深い意味があるのだ。

膝を集中して観察すると、
強いて言えば、若干、
皿の動きが悪い程度。

全く動かない訳ではなく
膝の仕事ができる範囲で動いている。

何度もコラムでも言っていますが、
膝の問題は、他に原因があって
膝に症状が出ている場合が非常に多い。

整形外科は、
こういう考えには
絶対に至らない。

何故だか?分からないが、
患者が訴える場所を診ることが
医学、科学なのだろう。

我々からすると
猿の芸当に思える。

しかも、治らなければ、
科学も医学もヘッタクリも無い筈。

私「膝には問題がないように思います」

女性「えー!痛いんですけど…」


「以前にも言いましたが、他が原因だと思いますよ。
医者には?診てもらいましたか?」

女性「はい」

私「医者は何て?」

女性「変形性膝関節症って言われました」


「それは、貴女が痛い痛い言うから
医者が病名をつけたんじゃないですか?」

女性「……」


「レントンゲンをみて、
何処が変形しているのか?
正常の膝と何処が?違うのか?
説明は?受けましたか?」

女性「受けていません」


「何の説明も聞かないで、
ただ言われたまま帰ってきたのですか?」

女性「はい」

私「人工関節入れた方がいいんじゃないですか?」

女性「絶対、イヤです」


「それじゃーもっとキチンと聞いてこないと
ダメなんじゃないですか?」

女性「そーですねー」


「(そーですねーじゃねーよ!自分の身体だろ?)
それは、膝の問題じゃなくて頭の問題じゃないですか?」

女性「へ?」


「レントゲンまで撮って、
病名つけられたはいいですが、
説明を受けてこないのは
おかしいですね」

女性「そうですね…」

私「(ダメだこりゃ?)」

 

 

 

 

つづく…