70代女性としておく。

見た目は、
全く70代には見えず
古風な日本女性らしい
気品あふれる方です。

旦那に先立たれて
現在は娘夫婦と同居している。

先立たれた旦那さんは、
2回目の旦那さんで、

1回目の旦那さんとの間に
2人の子供をもうけたが
別れる際に、男の子だからという
一方的な理由で
2人の子供を旦那の元に残して
後ろ髪引かれる思いで
身を引いたようです。

別れた理由は、
旦那側にその発端があり
よくある話のようで、

法律事務所を経営していた元旦那は
若い事務員と仲良くなったのだ。

その後、
2回目の旦那と一緒になり
2人の娘と1人の男の子をもうけた。

 

それから45年が経ち

2回目の旦那が亡くなってから
別れた子供たちが、
今どうしているのか?気になり、

ネットで調べていたら
長男の名前がヒット。

どうやら会社を経営しているらしい
情報を見つけ出すことができたのだ。

別れてから
一度も連絡を取ることを
許されていなかったが、

意を決して手紙を書き、
もちろん、
自分の連絡先も明記して
長男が経営する会社に送ったのです。

心から連絡が来ることを
願っていましたが、
待てど暮らせど返事がくることは無く

本人曰く、
「これが子供の答えなんだなぁ」と
諦めていた。

元旦那の妹さんと気が合っていたので
身を引いてあとも、たまに連絡を取り
残した子供たちの様子を伺っていたという。

残した子供達には
後妻との関係もあるので、

身を引いた母親のことを
子供達には未練が残らないように
都合のいいような嘘を
吹き込んでいたようで

子供達が
憎しみを抱いていたのであれば
送った手紙に対して
返事がないのも仕方のないこと
と諦めていた。

 

そんなある日

 

携帯が鳴った。

 

 

 

つづく…