今回の主人公は、愛知県岡崎市にある
西居院というお寺の和尚だ。

肺ガンから脳に転移し、3度の手術をするもの
その甲斐もなく、末期に突入した住職の物語。

この寺には、色々な事情で親元では
暮らせなくなってしまった子供達が一緒に生活をしている、
言わば、問題児の駆け込み寺である。

非行、虐待、引きこもり、薬物依存、など
そんな子供達を無償で預かり、更生に導いているのが、
西居院の和尚だ。

救った子供は、20年間で1000人以上にのぼる。

この和尚と共に取り上げられたのが、
更生のために、同時期にお寺で一緒に生活していた
タクマとショウである。

タクマは、家庭の事情により荒れに荒れて
福岡で「中学生ヤクザ」と言われたバリバリのヤンキー。

ショウは、バイクが好きで、バイク窃盗のプロ?と言われ
「30秒あれば直結できる」と豪語する。
(✳︎直結=鍵かなくてもエンジンをかける事)

タクマは、バリバリのヤンキーだけあって
一本筋が通っている漢気を感じるタイプで、

ショウは、ナヨナヨっとして何考えているのか?
わからない感じが特徴的で、
ヘラヘラしてて、
他のヤンキーにブッ飛ばされるタイプにみえる。
でも、どこか憎めない感じがするのも特徴的。

このお寺には、子供たちの役割分担があって、
もちろん、ルールもある。

規則正しい生活のリズムをお寺で作って
更生させるのだ。
(これ大事!)

どの子供も非行になる理由は、
やはり親にその原因がある。

和尚は、子供の非行で悩む親が相談に来た段階で
その原因が親にある事を見抜く。

そして和尚が口癖のように言っていた事は、

「逃げるな!」

「逃げると追いかけてくるぞ!」

この2つだけでした。(TVでは)

この言葉は、問題のある子供だけではなく、
全ての人に当てはまるのではないでしょうか?

目の前に現れた問題から逃げても、
形を変えて問題が再び降りかかる事を示唆している。

問題から逃げずに考えて対処する事が
次に問題が現れたとき、解決するための経験値になる。

これは、身体の特性とよく似ている。

何の特性だか?わかりますか?

「建設と破壊」です(著書参照)

この和尚の「逃げるな!」

20世紀のアメリカを代表する心理学者である
ディビット・シーベルトが残した
「修羅場は早く作れ!」
という言葉の持つ意味にもつながる。

「逃げず」に問題と向き合う事で
「修羅場が生まれる」

問題から逃げていたのでは、
「修羅場は生まれない」

「修羅場を作る」ことで先に進めるのだ。

「修羅場を避ける」=逃げる事は遺恨を残し
立ち塞がった問題が更に大きく陰湿になった問題となり追ってくる…

つづく…